両軸遠投カゴ釣りの競技性についてと環境への問題

 

最近活気ある飛距離だけを望む「質問」にお答えすするうちに

自分自身にもある「人と競う」気持ちに対し少し考えてみました。

 

魚を釣る「カゴ釣り」として普及を願い

これまでの道具には無い専用竿の開発を願い活動を行ってきました。

釣りは個人と魚との知恵比べで魚の習性を読み

餌に仕掛けた針を食わせ釣り上げる。

その魚の習性や大きさや引きの強さに対して仕掛けや道具を変化させる。

細く繊細な仕掛けで大物を仕留めたり、豪快に力対力の釣り

「競う」とすれば魚との戦いのはず。

釣りは、ポイントに立つまでに長い時間を掛けて準備をし

楽しい一日は期待と興奮の中で釣が始まります。

 

魚と狙う手段のとして「遠投」があり「カゴ釣り」の

技術は両軸リールの使用により急速に進歩しています。

これまでの「カゴ釣り」を圧倒する飛距離と釣果は釣り人を魅了し

遠くへ投げる事は、近場では考える事の出来なかった魚の行動と食性の変化が

真新しく思えそのフィールドは飛距離により広がる可能性を持っています。

困難な遠投技術を駆使し「他よりも遠くへ」と

飛距離を競う環境が生まれています。

 

両軸遠投カゴ釣りの「競技性」については

趣味としての楽しい「釣り」と「競技スポーツ」として

「いずれ道は二つに分かつもの」と思います。

私も飛距離については釣りのポイントの拡大を思い

150mの遠投が出来ないものかと?思考をしています。

計画は、ほぼ完成し数字的には実際にテストをしなければ分かりませんが

この遠投には問題もあります。

遠投を可能にするには仕掛けに強い動力を与える必要があり

釣りを150mの飛距離で一日行える体力があるのか?

競技はスポーツですので、数投に集中すればその結果は出ます。

カゴ釣りは、同じポイントにコマセを集中させ魚を寄せ狙うので

飛距離を持続させなくてはその日の結果は出せませんし

水温や潮の流れ、季節により最終的な結果は導き出せません。

理想とする飛距離と、自分の持てる体力で実際に

「釣り」が出来る飛距離には個々に違います。

両軸遠投の環境への問題

ここ数年で増えた遠投の釣りに対し「不満」の声が聞こえて来ています。

特に堤防の前を行き来する船の航行に対しての

釣り人の仕掛けが邪魔と漁師さんか怒っています。

糸が船のスクリューに絡むと、船外機の船(小さい船に多い)

はスクリューの根元のパッキンが解けて海水がエンジンに入り

故障してしまうので、漁師さんが怒るのも無理もありません。

私も何度か船で海へ出た時に、遠くへ投げられる仕掛けを見た事がありますが

高い堤防から見ている釣り人の仕掛けは(浮き)は水面近くから見ると

仕掛けが波に隠れたり、距離感と方向感覚が違い確認しにくいものです。

様々な理由から「釣り禁止」の具体的な話が漁師さんから出ています。

堤防は基本的に立ち入り禁止の場所であり、波を避けて港地域を守る施設です。また、堤防の周りは船の航路であり仕事をする船が通るのが優先です。

船が見えたら邪魔になる?ならない?

は関係なく仕掛けは素早く回収してください。

もし近づく船に気づかない釣り人が居たら声を掛けてあげましょう。

楽しい一日を過ごす為に釣り場に来て、地元の方々に不快な思いをさせないように釣り人の協力が必要だと思います。

 

釣り場には、遠投だけでなく様々な魚を狙って釣り人が訪れます。

遠投はその飛距離により道糸が広く他の釣り人へ迷惑を掛ける場合があり

場所取りなどで釣り人同士のトラブルも発生しているようです。

 

このような問題が大きくなれば、多くの釣り場失われ

多くの釣り人が困る事になります。

ようやく各釣具メーカーさんから注目され

道具の供給が順調に進められていても、、、、、


2010.5.23
遠投師


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